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2020.03.03
これからのこと
マイクログリッド
現状、電力は大規模発電所で大量に作られたものが送電線を通じて各家庭に届けられます。
この仕組みでは基本的に長距離の送電が必要であるため電力ロスは避けられません。また一昨年に発生した北海道のブラックアウトのように、災害時に大規模な停電リスクがあります。
これに対し近年「マイクログリッド」という考え方が注目されています。これは電気を使う消費者の近くに小規模な発電設備を設置し、電源を分散化させ、地域で電気をまかなうネットワークです。
近くに発電設備があるので送電ロスが少ないこと、太陽光など再エネが中心であるため環境にやさしいこと、災害時も大規模な停電が発生しにくく復旧もしやすいなどのメリットがあります。反面、発電設備が太陽光や風力などが中心となるため、天候に左右されやすく、供給が不安定でかつ地域内で需要ピークが似ているため、需給管理が難しいという問題もあります。
マイクログリッドを実現するためには、発電施設に加えて、需要にあわせて電気を取り出せる蓄電設備も必要ですし、それをタイムリーに管理できるネットワークシステムを構築する必要もあります。
現在様々な地域で実証実験が開始されていますので、今後の成果に期待したいですね。