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2022.03.22
原子力のこと

原子力発電のこと(核分裂について)

原子力という言葉はよくお聞きされると思いますが、その原理まではなかなか聞いたことがないと思います。
今回は原子力エネルギーのもととなる核分裂について簡単に説明します。
以前電気のおはなしで電子については触れていますが、物質は原子という小さな粒からできていて、原子は陽子と中性子で構成される原子核とその周囲を飛び回る電子でできています。

この原子核に外から他の中性子をぶつけると原子核が壊れ強力な熱エネルギーが発生します。これを核分裂と呼び、発生するこの熱エネルギーが原子力エネルギーです。

ただし、どんな物質でも核分裂を起こせるわけでなく、元素により中性子が離れやすいものがあります。よく知られている物資としてはウランとプルトニウムがあります。プルトニウムは映画Back to the futureでも出てきましたよね。

ウランは原子核に92個の陽子を持ちますが、中性子を143個、146個持つものがあります。
中性子が143個の「ウラン235」は核分裂を起こしやすく、146個の「ウラン238」は起こしにくくあまり役に立ちませんが、「ウラン235」は天然ウランに0.7%しか含まれません。このままでは発電に使えないため、濃縮して3~5%に高めています。この濃度を高め90%以上にしたものが核兵器の燃料となるのです。

プルトニウムは自然界にほとんど存在せず、原子炉内で先ほどの役に立たないと言われる「ウラン238」が中性子を吸収することで生み出されます。つまり原子力発電を稼働するうちに勝手にプルトニウムができるのです。このプルトニウムを再生してまた発電に利用しているのです。この原理を応用したのが2016年廃炉が決定した「高速増殖炉もんじゅ」です。 

次回に続く