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2020.01.28
これからのこと
太陽光発電で起こっていること
以前のコラムでFIT制度のこと、現在見直しがすすめられていることをお伝えしましたが、今回はその続きを少し書かせていただきます。
現在FIT制度の維持に年間約2.5兆円の費用がかかっており、政府もこの状況を踏まえどのようにコストを抑えていくのか協議しています。
ひとつは未稼働太陽光案件です。FIT制度導入に当初、運転開始期限を設定していなかったため、早期の高い買取価格で認定を受け、設備費が安くなった時点で稼働しようとする事業者が存在しました。
2017年改正FIT法を施行し認定後3年経過して発電を開始しないと買取期間を短縮するなど措置はとりましたが、未稼働案件の解消には至りませんでした。
そのため2019年4月に、買取価格を運転開始にあわせて適正化、運転開始期限の明確化などの追加措置を施行して対応しています。
新たに問題視されているのが使用後の太陽光設備の不法放置問題です。日本の太陽光発電施設は小規模なものが多く、FIT買取終了後に設備を維持していけるのか疑問視されています。本来は撤去費用も含めて買取金額を設定していますが、実際には放置される可能性もあります。
この問題に対しては、廃棄費用の積立制度の導入を検討しています。
他に国内の太陽光発電では「系統線連携問題」があります。通常は発電所から流れた電気を一方的に設備(家庭含め)に送るものですが、太陽光で発電した電気を系統に戻す(専門用語では逆潮流という)流れが発生し、系統線の空き容量が問題になっています。
単に発電設備を作るだけでなく、その流通に欠かせない系統の整備も電力会社まかせでは対応できない問題となっています。